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日本国内でも米軍基地内では水道水にフッ化物が添加されていると聞いたことがありますが、本当なのでしょうか?
東京都下の横田基地(福生市を中心に5市1町にまたがる7.13平方キロメートル)では、水源を12の井戸から確保して5か所の浄水場で水道水フッ化物濃度調整を実施しています。
  他の米軍基地(三沢、横須賀、厚木など)でも同様に、口腔保健保持増進のために1956年からフッ化物を水道水に添加しています。水道水のフッ化物濃度は横田基地では0.9ppm、横須賀基地では約0.8ppmに調整されています。いずれの基地においても、今までに副作用の報告はなく、米軍基地内で働く多くの日本人に関しても問題は生じていません(水道水フッ化物濃度調整が日本人だけに特別に有害であるという報告は1例もありません)。
  ちなみに、米軍管理下にあった当時の沖縄本島においても水道水フッ化物濃度調整が行われていました。この時の水道水フッ化物濃度調整の供給人口のピークは、19市町村で約50万人であったことも付け加えます。勿論、何ら沖縄島民に悪影響は認められませんでしたが、日本への移管とともに基地以外の地域での水道水フッ化物濃度調整は中止されています。
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水道水フッ化物濃度調整によってフッ化物の過剰摂取になる事はないのでしょうか?
そもそも水道水フッ化物濃度調整というのは、丁度良いフッ化物濃度の飲料水を見つけて、これを模倣したものであり、過少摂取にも過剰摂取にもならないように調整をすることです。
  丁度良いフッ化物濃度の飲料水というのは、う蝕が少なく歯のフッ素症もほとんどない状態であり、もちろん、骨格系の疾患やほかの全身疾患も増加しないという飲料水を意味します。ちなみに、むし歯予防効果を発揮するフッ化物の適正摂取量は1日に体重1堙たり0.05咾任后F本人成人のフッ化物摂取量は1日およそ0.48〜2.64咫僻喞諭1975)と報告されており、適正摂取量に達していません。なお、全身の組織の中でフッ化物に最も敏感な組織が歯のエナメル質であることは分かっており、至適フッ化物濃度の指標として歯のフッ素症が用いられる由縁です。
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水道水フッ化物濃度調整で生じるフッ素症歯(斑状歯)は折れやすくなるのでしょうか?
フッ素症歯で歯が折れやすくなる事はありません。
  歯のフッ素症は歯の形成期(永久歯の前歯は生後〜3歳、その他永久歯は8歳以前)に高濃度フッ化物の飲料水の影響を受けた石灰化障害であると考えられています。
  水道水フッ化物濃度調整で生ずることのある軽度のフッ素症歯が折れやすいと報告した医学論文は見られません。水道水フッ化物濃度調整地域で一部の人に軽度のフッ素症歯がみられることがありますが、このような軽度のフッ素症歯はむし歯になりにくいことが特徴で、生涯にわたる歯の健康度からみても、丈夫な歯質になっています。また歯表面の一部がぼんやりと白くなっているだけで、審美的にも、機能的な不便さはまったくありません。
  問題となるフッ素症歯は、適正フッ化物濃度の2倍以上の地区でみられる、中程度以上のフッ素症歯で、その構造的な障害は症例により程度の差がありますが、重症な場合には象牙質にも及び歯質の実質欠損を伴うことがあります。そのような例では歯表面全体が白濁し、2次的に着色したり、重症になると歯質の一部が欠損したりすることもあります。そのような重症のフッ素症歯の見た目の感じから、硬くて折れやすいと心配されたものと思われますが、実際には重症のフッ素症歯であっても、変化はほとんどエナメル質に限局されており、歯の破折とは関係しないのです。
  問題となるフッ素症歯は、水質管理が不十分な自然の高濃度天然フッ化物地区で生ずるものであり、むしろ、水道水フッ化物濃度調整を行なわなかったことによって起こったことです。水道水フッ化物濃度調整によって生ずることのある軽度フッ素症歯では、エナメル質表面下の薄い一層に限られ、審美的にも問題はなく、機能的にも外からの圧力に弱いことも決してありません。
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水道水フッ化物濃度調整で使用するフッ化物の量はどれ位でしょうか?また中毒との関係はどうなのでしょうか?
一般的に水道水フッ化物濃度調整のフッ化物は1ppm前後の濃度になるように設定されています。
  至適フッ化物濃度はその地域の気温によって異なります。このフッ化物濃度1ppm前後の飲料水を1リットル飲用すると、1咾離侫嘆淑が摂取されます。
  また水道水から摂取されるフッ化物量と中毒との関係については、飲料水に含まれるフッ化物量が少ないことと、飲料水として継続して使用するということから、歯のフッ素症について考慮する必要があります。しかしながら、米国の医学研究所食品栄養局(Food and Nutrition Board of the Institute of Medicine)が示す「健康に悪影響を及ぼさない最大のフッ化物摂取レベル(許容上限摂取レベル)」によれば、たとえば4〜8歳児は一日あたりフッ化物2.2咾任后しかしこの年齢における一日の飲水量は平均で1リットル程度ですから、飲料水から摂取するフッ化物量は1咾任后
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水道水フッ化物濃度調整は成人にも有効なのでしょうか?
水道水フッ化物濃度調整は生涯を通じてむし歯予防に有効であり、子どもにとっては勿論のことですが、大人にも恩恵を与え続けます。水道水フッ化物濃度調整による全身的な作用は、歯がつくられている子どもにとって有効なものですが、同時に局所的作用がありますので大人にも生涯にわたり役立ちます。
  水道水に含まれる微量のフッ化物が頻回に歯に触れることで、むし歯の前駆症状である歯の脱灰部分に作用して、その再石灰化に関与して歯を修復します。さらに、唾液中に存在する微量のフッ化物は、歯の表面にとりこまれるフッ化物イオンの供給源となります。
  成人に対するもう一つの利益は、根面むし歯に対するものです。歯肉が退縮して歯根が露出するとむし歯発生のリスクが高まります。ところが、微量のフッ化物が歯根面の歯質にとりこまれて、むし歯を予防することを示す調査研究があります。
  カナダのオンタリオ州の天然フッ化物地域(1.6ppm)である、ストラトフォードに居住し続けている人々は、非フッ化物地域であるウッドストックの人々に比べて確実に根面むし歯が少ないことが証明されています。
  人間がより長生きになると自分の歯も長く残り、根面むし歯発生の危険が増加します。1988〜1991年の米国国民医療・栄養調査資料によると、成人の22.5%が根面う蝕を経験していましたが、この数値は下記のように年齢とともに驚くほど増加しました。
  1. 18〜24歳ではわずか6.9%
  2. 35〜44歳では20.8%
  3. 55〜64歳では38.2%
  4. 75才歳以上では約56%
  高齢者は、歯肉退縮に加えて薬物治療や病気などにより、唾液流量が減少したり、唾液腺障害をおこしやすい傾向にあります。このような高齢者は、脱灰した歯の修復に必要なフッ化物などの成分を含んでいる唾液流量が減少し、むし歯の危険性が高まります。しかも、根面う蝕は普通の歯冠部のう蝕と違って非常に治療が困難であり、抜歯される率が高いのです。したがって、生後から老年まで継続して水道水フッ化物濃度調整された飲料水を飲むことが有用なのです。
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京都の山科で実施されていた水道水フッ化物濃度調整はどうして中止されたのでしょうか?
その理由の一つは、期限付きで実施された研究であったことによるのです。決して副作用が生じたとか予防効果がなかったという理由ではありません。
  京都大学医学部の美濃口玄教授らの指導によって1952年から、わが国初の水道水フッ化物濃度調整が京都山科地区において実施されました。フッ化物濃度は0.6ppmに調節されました。フッ化物調整開始12年後の調査報告では、7〜12歳児の平均の永久歯むし歯数(DMFT指数)は40〜50%減少しました。このように、歯科保健にとって肯定的な結果が得られたのですが、水道水フッ化物濃度調整は13年後に中断されました。その主な理由は、この事業が10〜15年という期限付きの厚生省の委託研究でであったこと、また、当該地区は京都の郊外住宅地(団地、分譲地など)として急激に発展したため、従来の小規模な浄水場では水道水の需要増に応じきれなくなったことでした。
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宝塚や西宮ではどうして歯のフッ素症問題が起きたのでしょうか?
これは両地域の飲料水中に天然に高濃度のフッ化物が含まれており、それを長期間使用していたためであり、決して水道水フッ化物濃度調整の結果によるものではありません。むしろ、当該地域に対する水道水フッ化物濃度調整が行なわれていたらフッ素症歯問題は起こらなかったのです。
  宝塚市の歯のフッ素症問題は、昭和46年5月に、同市内の小学校の歯科検診で、学童の歯に多数、歯のフッ素症の症状が見られるという朝日放送の報道により始まりました。同月内に市は「宝塚市フッ化物問題研究協議会」を発足させ、事態の究明を図りましたが、昭和56年2月には被害者32名を原告とする「斑状歯による損害賠償請求事件」として、大阪地方裁判所へ提訴されました。また、同様の民事訴訟は昭和53年に西宮市でも起こりましたが、平成5年12月、最高裁において、宝塚・西宮両市の「損害賠償請求事件」は「水道の設置・管理の瑕疵及び水道事業を経営する市の担当職員の過失が否定」されて結審となりました。
  この宝塚市の事件は、夏場の渇水期に、通常は用いていなかった第4水源の水を従来の貯水池に引水したことから発生しました。それは宝塚温泉地帯特有の高濃度のフッ化物を含んだ水でした。水源を変えたことでその後には歯のフッ素症の発生はありません。また、市では昭和57年に「宝塚市斑状歯の認定及び治療の給付に関する条例」を設け、1,300名余りの認定患者の治療補償を実施してきました。
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わが国でも水道水フッ化物濃度調整は必要なのでしょうか?
我が国でも水道水フッ化物濃度調整は必要と考えられます。
  現在、わが国で水道水フッ化物濃度調整は実施されていませんが、すでに小児う蝕は減少しつつあると言えます。12歳児における平均永久歯う蝕経験歯数(DMFT指数)は、4.6(学校歯科保健統計、1985年)から2.09 (同、2003年)に減少しています。しかし、この間にう蝕の検出基準が変わって探針を使用しなくなり、それだけで見かけ上約40%のう蝕の減少があるとする研究があるのです。そうすると2003年の2.09は1985年の基準から見れば3.48となり、それほど減少しているわけではないのです。仮にこの2003年の2.09をそのまま認めるとしても、水道水フッ化物濃度調整が実施されている国々に比べると、まだ2〜3倍のう蝕歯数です。
  これら先進国に比べると、わが国では歯磨き習慣がより徹底しており、またショ糖消費量が低いにもかかわらず、先進諸国よりも高いう蝕歯数であることを考えると、残された対策である水道水フッ化物濃度調整の有効性が高く見込まれることになります。
  また、水道水フッ化物濃度調整は、高齢者や要介護者で多発する歯根面う蝕の予防効果が大きいことも特徴です。さらに、健康に関係する生活習慣は極端な個人差があります。また、家庭環境や身体的・精神的に障害がある場合なども大いに考慮されなければなりません。
  水道水フッ化物濃度調整はこのような個人的な不公平な条件を超えて、小児から高齢者、障害者にいたるまで地域に住むすべての住民に生涯を通した効果が得られることから、本方法の実施は21世紀のわが国における歯科保健の基盤的対策となるべきものです。21世紀の国民的健康政策づくりの中で、水道水フッ化物濃度調整は国民全体の歯科保健を最大限に向上させることができる、地域単位で取り組む公衆衛生的う蝕予防として最良の方策です。なお、わが国で水道水フッ化物濃度調整の普及を目指すうえで、水道普及率(96%)が世界のトップレベルにあることはたいへん良い条件と言えるでしょう。
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水道水フッ化物濃度調整がヒトの健康に悪い影響を与える事はあるのでしょうか?
水道水フッ化物濃度調整によって、ヒトの健康に悪い影響が及ぼされたという科学的な証拠は見つかっていません。
  水道水フッ化物濃度調整地域に生活している人々や天然に飲料水中にフッ化物を多く含む地域に生活している人々に対して、長年にわたり、歯学的、医学的ならびに公衆衛生学的な見地から、膨大な調査が綿密に行われてきました。それらの結果は、世界的規模の機関や国際的な保健機関から幾度となく再評価されていますが、水道水フッ化物濃度調整によって、ヒトの健康に悪い影響が及ぼされたという科学的な証拠は見つかっていません。わが国においても水道水フッ化物濃度調整の経験がありますが、その時の報告でも健康への悪影響は認められていません。しかしながら、今後とも社会の変化にあわせて、いろいろな角度からフッ化物応用の人への影響に関する調査と監視が続けられ、人々の健康を確保していくことが必要です。
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水道水フッ化物濃度調整された水道水を多量に飲んだ場合、急性中毒の危険はないのでしょうか?
水道水フッ化物濃度調整による急性中毒の心配はありません。
  水道水フッ化物濃度調整のフッ化物濃度(至適濃度)はその地域の気温によって異なりますが、一般的には、フッ化物濃度1ppm前後に設定されています。その飲料水を1リットル飲用すると、1咾離侫嘆淑が生体に摂取されます。フッ化物による急性中毒の最小発現量は体重1堙たりフッ化物を5咾箸気譴討い泙垢ら、体重22圓裡矯仍の場合は、110咾離侫嘆淑を一度に摂取した時に急逝中毒の症状が発現します。これを飲料水の量で置き換えると、6歳児であれば、急性中毒発現のために110リットルの飲料水を一度に飲用しなければなりません。現実にはこのようなことは不可能であり、起こりえないことは明らかです。
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