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水道水フッ化物濃度調整は重要な公衆衛生施策と言えるのでしょうか?
水道水フッ化物濃度調整は重要な公衆衛生施策です。
  水道水フッ化物濃度調整は、それほどお金や労力を必要とせずに、水道の水を利用するだけで知らぬ間にう蝕を予防できる方法です。誰に対しても公平な公衆衛生施策であり、他の予防手段に比べて効果と安全性が高いという公衆衛生特性のきわめて高い優れた方法です。
  水道水はほぼ毎日使用されており、安定した供給が得られ、経済的負担も少ないので公衆衛生的な施策として利用するにはとても有用です。米国では20世紀に最も大きな利益を提供した10の公衆衛生施策の1つとして水道水フッ化物濃度調整が挙げられています。
  水道水フッ化物濃度調整は全ての地域住民に対して、生涯を通じてう蝕予防による利益を提供することが出来る、安全でありかつ費用・効果率の高い公衆衛生施策なのです。
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水道水フッ化物濃度調整が実施されれば、飲みたくなくても飲むことを強制されます。これは、国民の選択の自由を奪う全体主義的な発想ではないのでしょうか?
民主主義に根付いた選択の自由、多数決での決定、平等の精神が存在する米国では、社会の健康権(公共の福祉)の下では個人の選択権は制限されるというのが基本的な考えです。
  特に個人の選択の自由を奪う、人権を無視するという意見に対して米国では以下の概念を持っています。
  1. 地域の選択に際しては、権力を持った人が一方的に決定するよりも、「50%+1人」の決定を優先することが民主的である。
  2. 選挙権を持たない子どもの権利を守ることは社会の責任であり、専門学会の推奨や法的な判断の下で力を行使することがある。とくに子どもに対する健康の保障は重要である。
  3. どうしてもフッ化物添加された水道水を飲用したくない場合には、ボトル入り飲料水を用いるか、家庭の水道の蛇口にフッ化物除去フィルターを取り付ける。
水道水フッ化物濃度調整についての個人の権利は、選挙権を持たない子どもに対する健康の保障を考慮して、多数決での決定や、法的判断を行う必要があります。しかし、個人の選択、自己決定、地域住民の選択・合意・決定のためには、確かな情報と正しい知識のもとで議論する場が必要となります。
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過去に沖縄本島で実施された水道水フッ化物濃度調整が子宮がん死亡率を増加させたとする新聞記事は本当なのでしょうか?
水道水フッ化物濃度調整は子宮がん死亡率を増加させることはありません。
  WHOをはじめ米国国立がん研究所、英国王立医学協会など多くの医学専門機関は、多くの調査研究データを解析吟味し、水道水フッ化物濃度調整はいかなる臓器の癌についても、そのり患率や死亡率を高めている証拠はないとの結論を出しています。
  一部に、沖縄県で以前実施された水道水フッ化物濃度調整が子宮がん死亡率と有意な関連性があるとの議論が展開されたことがありますが、その根拠となった調査データには誤った情報が少なくなく、またその集計にも不備があることが指摘されたのです。当然ながら、そこから導き出された結論も誤りを含んでいることになります。
  問題の論文のなかで、例えば、金武町(当時の金武村)が水道水フッ化物濃度調整地区と分類されていますが、実際は実施されていませんでした。逆に、東風平町が水道水フッ化物濃度調整未実施地区に分類されていますが、ここは水道水フッ化物濃度調整が行われていたことがわかっています。そのほか、水道水フッ化物濃度調整実施地区として分類されているなかにも、昭和46年当時の上水道普及率が30%に満たない地域が含まれており、これらの町の住民全員をフッ化物イオン濃度が調整された水道水の飲用者として分類して子宮がん死亡率を計算してしまうことには大きな問題があります。さらに、当時医療状況が大きく異なっていた離島と本島の子宮がん死亡率を、単純に水道水フッ化物濃度調整していたか否かによって分けて比較検討してしまうことも、科学的な配慮の足りない誤った集計と言わざるを得ません。
  このように、分析のための前提となるデータに事実誤認があり、集計分類にも不備がある場合、当然その結果も誤っていることになります。水道水フッ化物濃度調整の安全性に関する情報には常に関心をもたなければなりませんが、誤った情報に基づいて判断することは避けなければなりません。
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フッ化物は自然環境中に存在しており、人間はこうした環境のなかで暮らしてきたというが、フッ化物に対するなんらかの「適応力」によって体ががまんしてきた結果であり、ようやく現在のレベルのフッ化物の量になじんでバランスをとることができるようになったのに、水道水フッ化物濃度調整によってバランスがくずれることはないのでしょうか?
バランスがくずれるようなことはありません。
  これまで、低いフッ化物イオン濃度の水を飲んでいた住民が、水道水フッ化物濃度調整による水を飲むようになっても、特別の疾患や死亡率が増えたという例がありませんので、バランスが負の方向へくずれるということを考える必要はありません。むしろ、歯や骨の健康増進という正の方向へバランスが移っていくことが分かっています。
  この質問には大変興味深い内容を含んでいます。フッ化物は生物の発生以来、太古の昔から自然界(地中や海水)に存在してきたことから、生物も自然も、結果としてそれに充分対応できる能力を持って進化してきたといえるのです。海水のフッ化物濃度が6億年も前の先カンブリア紀から1.3ppmであったこと、全ての生物がその海の中で進化してきたことを考え合わせれば、水道水フッ化物濃度調整の1ppm付近のフッ化物濃度で生態環境を左右する可能性はきわめて考え難いとするのが常識的であり、妥当な考え方であろうと思われます。
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外国で水道水フッ化物濃度調整が中止された事はあるのでしょうか?
政治、経済、技術的理由により水道水フッ化物濃度調整が中止された事例は少なからずあります。ただし、医学的な理由で中止された例は一例もありません。
  外国で水道水フッ化物濃度調整が中止された事例は少なからずありますが、世界全体を見渡しますと、水道水フッ化物濃度調整の普及は進んでいます。
  FDI(世界歯科医師連盟)が行った調査によれば、1984年では全世界の2億4600万人が水道水フッ化物濃度調整による水を使用しているとされています。1998年に英国水道水フッ化物濃度調整協会(British Fluoridation Association)がFDIなどの世界の各データをまとめた情報では、61か国、3億6千万の人々が水道水フッ化物濃度調整による水を飲用していることが示されています。従って世界全体では水道水フッ化物濃度調整ははっきりと増加していることが分かります。
  水道水フッ化物濃度調整が中止に至った事例として、旧ソ連崩壊後における東欧・中欧諸国の例や北欧(スウェーデン、フィンランド)などの例が知られています。東欧・中欧諸国では設備が時代遅れで水道水フッ化物濃度調整の利益について関係者の知識が不足していたためとされています。また北欧のスウェーデン、フィンランドで中止に至ったのは政治的な理由とされています。
  水道水フッ化物濃度調整は少なくとも民主主義の国では各地域の議会あるいは住民による多数決で決められます。一度、水道水フッ化物濃度調整が始まっても、多数決で否決されれば中止するのです。したがって、水道水フッ化物濃度調整が中止された事例が決して珍しくないのは当然であります。
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フッ化物洗口液が変質することはあるのでしょうか?
一般的に、作製した洗口液は数週間は変質しませんが、決められたとおりに使用することが必要です。
  集団で実施する場合は、調整した洗口液はその都度担当者が処分しますので問題ありません。しかし個人応用の場合は、調整した洗口液を容器に入れて1カ月程度個人で管理することになります。その場合には、容器を直射日光の当たらない涼しい所に保存して変質を防ぎます。冷蔵庫などに保管する場合は飲料品と区別して誤飲のないように注意します。
  安心して使用するには、洗口剤を作製した製薬会社や歯科医師などの指示を守ることが必要です。(フッ化物洗口液に用いられるフッ化物には有効期限があるものもあります。)
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フッ化物洗口とフッ化物歯面塗布を併用しても良いのでしょうか?
単独のフッ化物応用でもむし歯予防効果は発揮されますが、ほかのフッ化物応用法を併用することにより、さらに効果を増加させることができます。
  事実、米国などではフッ化物濃度調整された飲料水を摂取し、学校でフッ化物洗口を行い、家庭ではフッ化物配合歯磨剤を用いて大きなむし歯予防効果をあげています。ただし、井戸水など自然の飲料水を使用している場合には、飲料水に含まれるフッ化物濃度を勘案しながら多重応用する必要がありますので、くわしくは専門家に相談して下さい。
  飲料水のフッ化物濃度が0.3ppm未満の地域(日本ではほとんどがこれに相当する)では、フッ化物歯面塗布とフッ化物洗口、そしてフッ化物配合歯磨剤の使用を併用しても、フッ化物摂取が過剰になるという心配はありません。米国やカナダをはじめ、ヨーロッパ各国では、この0.3ppm未満の地域に住む6カ月〜3歳児には0.25咫■魁腺矯仍には0.50咫■供16歳児には1.0咾離侫嘆淑を毎日、錠剤(または液剤)のような形で摂取する方法が推奨され、実際にも行われています。
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お茶にはたくさんフッ化物が含まれているそうですが、お茶で洗口してもむし歯予防に有効でしょうか?
日本茶に含まれるフッ化物濃度はフッ化物洗口液に比べて低い為、むし歯予防の効果はほとんど期待できません。
  他の食品に比べて、お茶にはフッ化物が多く含まれています。そのため、お茶を飲んだり洗口すればむし歯予防に効果があると考えられるかもしれませんが、実際にはむし歯予防効果はほとんど期待できません。なぜなら、フッ化物洗口は歯の表面にフッ化物を含む液を直接作用させる方法であり、一定濃度(およそ100ppmF)以上の洗口液を用いないと、歯の表面と反応しなかったり、また洗口後に有効な濃度以上のフッ化物が口の中(歯垢中に)に残らないからです。洗口液のフッ化物濃度は225ppm(毎日法)と900ppm(週1回法)ですが通常飲まれているお茶のフッ化物濃度は0.5〜1.0ppmです。お茶のフッ化物濃度は低すぎるのです。それに子供がお茶を飲む習慣がないことも考慮しなければならないかもしれません。
  しかし、お茶を飲用することにより、全身的なフッ化物の効果は期待できますし、他にタンニン(カテキン)という成分が含まれており、これには殺菌作用と抗酸化作用があり、むし歯予防にも役立つことがわかってきました。したがって、これがフッ化物と協力して、ある程度むし歯予防に働くかもしれません。
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フッ化物洗口によるむし歯予防効果はどれくらいでしょうか?また、フッ化物洗口にもいろいろな方法がありますが、どのような基準で選択したら良いのでしょうか?
乳歯から永久歯(おとなの歯)に生えかわる時期である小学校の6年間継続して洗口した場合の永久歯のむし歯予防効果はおよそ50%程度です。
  より効果を増大させるには、永久歯が生える前の4〜5 歳頃から洗口を開始して、長期間継続することです。
  フッ化物洗口には、毎日1回ずつ1分間の洗口を行う方法(毎日法、保育園や幼稚園、学校の場合は月曜から金曜日までの週5回法)と、1週間に1回1分間の洗口を行う方法(週1回法)があります。できれば毎日法が望ましく、家庭で行う場合はこれを採用します。ところが、集団で行う場合は毎日実施することが困難な場合があります。その場合の選択基準の目安は次のようになります。保育園や幼稚園など就学前の子どものように年齢が低い場合は、習慣化の面から考えても毎日法が望ましく、小中学校では週1回法が適しているといえるでしょう。
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小学校でフッ化物洗口を実施してむし歯が予防できても、中学校に入ってから止めてしまうと、その効果がなくなってしまうのでしょうか?
小学校の低学年頃に生えてきた永久歯は、洗口液中のフッ化物が長期間作用して歯の質が強化され、洗口を中止してからもむし歯に対する高い抵抗性を維持していることが証明されています。
  一方、小学校の高学年になって生えてきた永久歯は、フッ化物の作用期間が短く、また、萌出してからの年数がすくないため、その効果は中学生になるとうすれてくる可能性があります。また、中学生になってから生えてくる永久歯である第二大臼歯に対しては、フッ化物洗口による効果はなく、洗口しなかった子どもの永久歯と同じようにむし歯ができてしまうでしょう。このような点を考えると、智歯を除く永久歯が生えそろう中学校卒業時点までフッ化物洗口を継続することが望ましいといえます。しかし、小学校4年生頃までにはかなりの永久歯が生えてくること、また、とくに就学以前から実施することで一番むし歯になりやすく、また、一番大切な第一大臼歯のむし歯予防に役立つことから、小学校の6年間の洗口実施には十分な効用が期待できるのです。
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