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歯周ポケットとは何ですか?
 歯と歯肉の間には、健康な人でも通常1〜2mmの深さの溝があり、これを「歯肉溝」といいます。
 この歯肉溝に歯垢(プラーク)がたまると、この中に含まれている歯周病を引き起こす細菌による感染が生じます。そして徐々に感染による炎症が歯肉の内側に波及し、歯と歯肉の間にポケット状の裂け目ができます。これを「歯周ポケット」といいますが、その深さが深いほど歯周病は進行しているということがいえます。
 そこで歯周病の検査では、まず、この歯周ポケットの深さを特殊な器具で測ります。3mm以上の深さになると、病的な歯周ポケットである可能性が高くなります。
 この歯周ポケットを検査するときに、同時に歯周ポケットの底の部分の炎症状態も知ることができます。この検査によってポケットから簡単に出血するようでしたら、ポケットの内部は強い炎症状態にあると判断できるわけです。
 さて、こうして形成された歯周ポケットの中では、さらに毒性の強い細菌を含んだ歯垢が侵入し、歯周組織を破壊していくという悪循環に陥ってしまうことになります。
 したがって、できるだけ早期にこの歯周ポケットの中の歯垢や歯石を取り除くことが大切ですが、日常のブラッシングだけでは、このポケットの中の歯垢は取りきれないものです。
 定期的にかかりつけの歯科医院で、歯周病のチェックを受けることをお勧めします。
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歯周病菌とは、どんな菌ですか?

 歯周病菌は、普通に口の中に存在している口腔常在菌です。
歯周病も感染症の一種なのですが、もともと口の中に住んでいるこの細菌が量的あるいは質的に変化したり、からだの抵抗力が低下したりしたときに発病するのが一般の感染症と違うところです。
この歯周病菌は種類が多く、約300種類にも上るといわれています。
その細菌の中で主犯格といえるのは、レッドコンプレックスと呼ばれるP.g.菌(Prophyromonas gingivalis)、T.f.菌 (Tannerella fosythia)、T.d.菌(Treponema denticola)の3種類であり、これらはさまざまな接着分子を細胞表面に持っていて、歯ぐきや口腔粘膜に付着します。そして細菌からは歯を取り巻く歯周組織を破壊する毒素が産生され、重症になれば、やがて歯を脱落させてしまいます。
それだけ治療が難しくなり、いったん歯周病にかかると容易には進行が止まらず、歯みがきのような自己管理だけでは不十分で、専門医による根本的な治療が必要になってきます。
また最近、これらの歯周病菌が肺炎や心内膜炎を起こしたり、狭心症などの虚血性心疾患の原因になったりすることもわかってきました。
したがって、単に歯周病だけでなく全身の病気の予防のためにも、日頃から十分な口腔ケアを行うことが重要です。

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歯周病の早めの治療とは、どんな症状のときに行えばよいのですか?
 歯周病は大変に毒性の強い特殊な細菌による感染症です。そして歯や歯周組織は、いつもその感染の危険にさらされています。ところがやっかいなことに、歯周病の感染の初期にはほとんど自覚症状がないか、あってもごく軽微で長くは続きません。ですから多くの患者さんは、歯周病の感染に気づかないうちに病態が進行していくというのが普通です。
 しかし、よく注意してみると歯周病もその初期にいろいろなサインをだします。
 まず、歯肉の縁や歯と歯の間に注目してください。その部分が赤くなっていたり、わずかに腫れていたりするようでしたら、歯周病の始まりの歯肉炎の状態です。歯肉炎のすべてが、歯周病が進行した状態の歯周炎になるわけではありませんが、その危険性は高いといえます。
 なぜなら、そのような症状のほとんどはプラーク(歯垢)が原因となっているからで、もしプラークの中の細菌が歯周ポケットを形成してしまったら、さらに毒性の強い細菌が歯肉の奥深くに侵入し始めます。ですから、初期の症状として歯肉の発赤や腫脹には注意が必要です。
 ブラッシングをすると出血する、あるいは歯が水にしみる、歯肉がむずがゆい、違和感があるなどいつもと違う不快症状がでてきたら、これも要注意です。
 こうした症状は初期の段階では長くは続かず、そのため見逃しやすいのですが、逆にいえば、この段階で正しいブラッシングによるプラークコントロール(口腔清掃)や歯科医師や歯科衛生士による簡単な処置を行ってこそ、歯周病の進行は抑えることができるのです。
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歯周病の原因には、どんなものがありますか?
 歯周病の直接的な原因はプラーク(歯垢)や歯石ですが、その背景には以下に挙げる危険因子が関与していることがあります。
  1. 食習慣…日常生活が不規則で食生活が乱れやすい、時間がない、インスタント食品のような軟らかい食べもののとり過ぎによる栄養的に偏った食生活などが原因で歯周病を発症します。
  2. 遺伝…歯周病になりやすい人となりにくい人がいて、その原因がある種の遺伝子の違いによることがわかってきています。
  3. 喫煙…たばこは歯周組織の病原菌に対する抵抗力を低下させ、歯周病にかかりやすくしたり、症状をより重くしたりします。
  4. 特定の薬の長期服用…高血圧、てんかん、自己免疫疾患の治療で薬を長期間飲んでいる人に歯肉が異常に腫れることがあります。
  5. 性ホルモンの不調和…思春期、妊娠時、更年期など性ホルモンのバランスが崩れる時期に歯肉の炎症がひどくなることがあります。
  6. 口腔内の悪習慣…歯ぎしり、くいしばり、口で呼吸する癖などがあると歯周病が悪化します。
  7. ストレス…精神的なストレスは、ホルモンのバランスの不調和などから歯周組織の免疫抵抗力を低下させて、歯周病を悪化させることがあります。
  8. 糖尿病…糖尿病になると感染に対する組織の抵抗力が低下したりして、歯周病が悪化しやすい状態になります。
  9. 骨粗鬆症…女性ホルモンであるエストロゲンが不足すると全身の骨がもろくなり、骨が折れやすい状態となります。歯の周りの骨も同様で、骨が溶けやすくなって歯周病の進行が早くなります。
 以上、歯周病は遺伝などのようにやむを得ない原因もありますが、厚生労働省の定めた生活習慣病であり、その点からは日常の規則正しい生活環境を維持し、良好なプラークコントロール(口腔清掃)を励行していくことが、歯周病予防にとって最も大切になります。
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歯肉が赤く腫れて、歯がグラグラしているのですが…
 歯周病の初期である歯肉炎には自覚症状がほとんどありませんが、歯周病が進行して歯周炎になると、実にさまざまな症状が出てきます。その具体的な例を拳げると次の通りです。
〈歯周病の自覚症状〉
  1. 歯をみがくとき歯肉から血が出る
  2. 口臭がある(人からいわれたことがある)
  3. 歯の間に食べものが挟まりやすい
  4. 起床時に口の中がネバネバして不快である
  5. 歯肉がむずがゆいときがある
  6. 歯が浮いた感じがする
  7. 歯肉が赤く腫れていて痛みがある
  8. 歯肉を押すと血や白く臭い膿が出る
  9. 歯が以前より長くなったような気がする
  10. 冷たいものでよく歯がしみる
  11. 歯がグラグラ動く感じがする


問いの訴えは、7.

と 11.の症状に相当します。
歯周炎にかかると歯の周囲の組織が炎症を起こし、特に歯肉は赤く腫れ、ブヨブヨした状態になります。さらに歯周炎が進行すると、歯を支えていた歯槽骨が破壊されて溶けてしまい、歯を支えることができなくなり、歯がグラグラしてきます。
このように歯周病がひどくなると、噛めないため食事ができなくなり、やむなく抜歯をすることになります。
したがって、もし自覚症状1.〜11.のどれかに心当たりがあれば、手遅れにならないうちに、できるだけ早くかかりつけの歯科医院で診てもらいましょう。

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歯周病の治療として、歯ぐきの手術が必要となるのはどんなときですか?
 歯周病は歯についたプラーク(歯垢)や歯石が原因となって起こる病気です。そのため歯周病の予防や治療の基本は、患者さん自身による歯みがきや歯科の専門家による徹底した歯石除去です。
 しかし、歯周病の進行度や部位、全身的因子などによっては、それのみではどうしても治療に限界が生じることがあります。この場合には歯周ポケットを浅くしたり、歯ぐきを開いて歯の根についた歯石を取り除くための手術が行われたりします。これには「歯肉切除術」や「フラップ手術」などがあります。
 このほかにも、治療後の再発予防を目的とした歯ぐきの手術があります。
 例えば、歯みがきのしやすい歯ぐきの形を作り、口腔内の環境整備をするための手術としては「頬小帯切除術」や「口腔前庭拡張術」などがあります。
 また、歯の見栄え(審美性)をよくするための手術としては、歯ぐきが下がって歯の根の表面が露出しているときに行う「歯肉弁側方移動術」、歯や骨についている歯ぐきの幅が少ないときに行う「遊離歯肉移動術」などがあります。
 このような歯ぐきの手術で、手術を受ける前にもっとも大切なことは、プラークコントロール(口腔清掃)をしっかり行うことです。これにより手術時の出血が少なくなり、術後の傷の治り方もスムーズになります。
 そのほかは主治医の言う注意をよく守っておいてください。
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侵襲性(若年性)とは、どんな病気ですか?
 侵襲性(若年性)とは第一大臼歯と前歯の歯周組織を急速に破壊する病気で、深い歯周ポケットが生じ、歯を支持する歯槽骨の異常がみられます。この病気は重篤にもかかわらず、見た目には歯肉炎のような発赤や腫脹の少ないのが特徴です。
 発症の時期は永久歯萌出後の11〜13歳頃で、男子に比べて女子に多くみられ、家族性として発症する傾向があるようです。
 この病気の発症の原因は遺伝的要因と言われ、その方の抵抗力が弱いためにプラーク細菌の攻撃によって簡単 に組織破壊を起こすためと考えられています。
 治療法は成人の歯周炎の場合と同じです。局所の処置として歯肉のブラッシングによるプラーク(歯垢)の除去、また歯についた歯石や傷んだ組織を、器具を使って取り除きます。場合によっては外科的な処置や、局所あるいは全身的な投薬も必要です。
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糖尿病になると、歯周病やむし歯になりやすいのはなぜですか?
 糖尿病は膵臓から分泌されるインシュリンというホルモンの欠乏や効果の不足により、血液中に含まれるブドウ糖の量が異常に多くなる高血糖状態が続くことで血管障害を起こす病気です。患者は1000万人ともいわれ、40歳以上では10人に1人ともいわれる現代の国民病の一つです。
 また、糖尿病は合併症の多い病気であり、糖尿病性昏睡に代表される急性合併症から、神経障害、腎症、網膜症のような慢性合併症までいろいろあります。
 そうした慢性合併症の中で、かなり高頻度にみられるものに口腔合併症があり、その代表的なものが重度の歯周病と多発性のむし歯です。
 どうしてそれらの合併症が生じるかですが、糖尿病患者は常に尿の出やすい状態にあり、からだの組織は乾燥状態になりやすいので、それを防ぐために唾液分泌量が減少します。これにより糖尿病の代表的症状である口渇(のどの渇き)が起きます。
 また、唾液分泌量が減少すると、口腔の自浄作用の低下により歯や歯肉に付着した食物は容易にとれなくなり、やがてそれがプラーク(歯垢)になります。プラークの中では歯周病やむし歯の原因である細菌がたくさん繁殖します。
 さらに、糖尿病患者は血中だけでなく唾液の糖分濃度も高くなり、リンパ球の殺菌能力が低下するので、原因菌の繁殖が助長されます。
 このようなことにより、糖尿病患者は健康な人以上にプラークコントロール(口腔清掃)に注意を払い、毎食後の歯みがきとうがいは最低限行うべきです。
 併せて、定期的に歯科医院で口腔診査を受けることをお勧めします。
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たばこを吸うと、歯周病にかかりやすいって本当ですか?
 ある調査によると、たばこを吸っている人は吸っていない人の3倍ほど歯周病にかかりやすく、それによって歯をなくしてしまう割合が2倍も高いという結果が報告されています。
 では、なぜ喫煙すると歯周病になりやすいのでしょうか。
 一般に、これはたばこの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素の作用が考えられます。
 たばこの煙は肺に入りニコチンが血液中に吸収されますが、ニコチンは末梢血管を収縮させる作用があります。このため、歯ぐきへの酸素の供給量が少なくなり、歯ぐきが低栄養状態となるため、歯周病にかかりやすくなったり、悪化しやすくなったりします。
 同じように肺からとり込まれた一酸化炭素は体内のヘモグロビンの約5〜10%と結合し、一酸化炭素ヘモグロビンという状態となり、その結果ビタミンCが25咫淵譽皀鵤姥鎚)と、1日の必要量の50%近くも消耗されてしまいます。また、歯ぐきの細菌を殺す白血球も喫煙によって著しく機能が低下してしまい、歯周病を悪化させる原因となります。
 たばこを吸う人の口が臭いのは、歯周病が悪化しているからだともいわれています。
 したがって、わたしたちは、健康に対する喫煙の有害性を口腔領域においても十分に認識すべきであると思われます。
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歯が長くなりましたが…
 これは実際に歯が長くなったのではなく、そのように感じるだけです。
 その原因はいくつかありますが、一番可能性が高いのは歯周病でしょう。歯周病にかかると歯ぐきがやせ、歯の根が出てくるので歯が長くなったようにみえます。
 このように感じたときは要注意です。歯ぐきの下で骨が溶けてしまっていて、歯周病の末期になっている可能性があります。
 一般に、歯周病は自覚症状が出たときには、すでにかなり悪化してしまっていることが多いため、日頃から年に1回ぐらいは定期検診が必要です。
 その他の原因としては、
  1. ブラッシングの力が強すぎる
  2. 噛み合わせの異常による負担過剰
  3. 抜歯後に放置したため
などがあります。
1.は正しいブラッシングの方法を習ってください。
2.は噛み合わせの調整が必要です。
3.はそのまま放置すると、噛み合わせの歯が歯ぐきにぶつかるまで伸びてくることもありますので、早急に抜歯したところに歯を入れる必要があるでしょう。
 いずれにしても、原因が異なれば、その治療法はまった変わりますので、かかりつけの歯科医院できちんと診てもらうことをお勧めします。
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