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よく噛むことは、心とからだにとってどんな効果がありますか?
 よく噛むことにより脳への血液循環が良くなり、脳が活性化され、発達すると考えられています。その結果、情緒が安定しますから、物事を考える力が育ち、集中力も増し、学習能力も高くなるということになります。
 したがって、しっかり噛んで食べる子どもは元気いっぱい遊び、勉強するときもいろいろ工夫し、根気強く考えることのできる子が多いようです。
 また、噛むことは脳の働きを活発にすることから、老人の痴呆症の予防にも有効なことが最近の研究からも明らかになっています。
 そのほか、よく噛むことは次のような効果があります。
 噛むことで唾液の分泌が多くなり、唾液の持ついろいろな作用により食物の消化が良くなるとともに、口の中の病気を抑え、むし歯や歯周病の予防ができます。また、顎の発育を促し、味覚を発達させ、発音も良くなります。さらに、しっかり時間をかけて噛むことで脳の視床下部にある満腹中枢が刺激され、過食を止め、肥満防止にもなります。
 残念なことに近頃は、「食べものを噛まない子、噛めない子」が増えてきています。これは小さい頃からの食生活が関係しています。現代の子供たちはハンバーグ、カレーライス、スパゲティなどの軟らかい食べものが大好きですが、噛む回数を比較してみると伝統的な和食の半分ぐらいしか噛んでいません。食物繊維を多く含む野菜主体の料理は噛む食事として有効ですので、毎食の献立に噛みごたえのある一品を入れることを、ぜひお勧めします。
 しっかり噛んで食べることが、お口の健康から、さらには心身の健康づくりにつながります。食事は健康の源、よく噛むことは健康づくりの第一歩です。
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カルシウムやリンをとると歯が丈夫になりますか?
 歯や骨は、タンパク質であるコラーゲンやムコ多糖類という物質に、カルシウムやリンが沈着してつくられます。
 歯の中でも最も硬いエナメル質は、ほとんどリン酸カルシウムを主成分とする石灰質です。
 歯は一度でき上がると、あまり変化しないため、歯が形成されるまでの時期に十分なカルシウムとリンをとる必要があります。すなわち、妊娠中、赤ちゃんの乳歯が生える時期、永久歯に生えかわる小学校の時期までに、十分なカルシウムとリンをとることが丈夫な歯をつくる秘けつです。
 牛乳やチーズ、そして小魚類、海草類や緑黄色野菜には多くのカルシウムやリンが含まれています。
 これらアルカリ性食品は血液を中和してからだに良いともいわれていますが、これは歯にとっても同じことです。つまり、からだが酸性に傾いてくると、血液を中和するために骨の中のカルシウムが溶けだしたり、硬い歯をつくっていくはずの血液中のカルシウムが消費されたりしてしまいます。これを補うのがアルカリ性食品なのです。
 以上のことからアルカリ性食品は歯を強化し、むし歯を予防する働きがあることがわかります。したがって、こうしたアルカリ性食品をできるだけたくさんとるよう心がけたいものです。
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軟らかい食事はなぜ悪いのですか?
 邪馬台国の女王といえば卑弥呼ですが、卑弥呼の時代はいったいどんな食事をとっていたのでしようか。
 主食は今でいう「おこわ」。ほかには木の実や干物などで、自然食そのものの、いかにも硬そうなものばかりでした。これらを食べるために、およそ4,000回噛み、時間も50分以上かけていたと思われます。
 一方、現代では、ハンバーグ、スパゲティ、カレーライスに代表される軟らかい食べものが好まれ、平均で噛む回数がおよそ600回、食事時間も10分程度と、卑弥呼の時代の5分の1の食事時間です。
 その結果として顎が小さくなり、弱くなってきたといわれています。顎が小さくなると歯と顎の不調和が起こって、歯並びの悪い子どもたちが増えてきます。歯並びが悪いことでむし歯や歯周病にもなりやすくなります。
 また、よく噛むことは唾液の分泌を促し、食べものの消化吸収をよくするだけでなく、皮膚や血管の細胞を活性化する唾液腺ホルモンの分泌を促進するなど、全身の健康や脳の働きに密接な関係があるといわれています。
 軟らかい食べものばかりとっていたら、あまり噛まなくてよいので、これらの効用が身につきません。したがって、硬くて、歯ごたえのある食べものを、一口30回ぐらいを目標に、ゆっくりと時間をかけて噛むように努めましょう。
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よく噛んで食べることが食中毒予防になると聞いたのですが…
 食中毒の予防はまず手洗いです。そして体調を整えて、細菌に打ち勝つ健康なからだをつくっておくことです。健康な人では多少の病原菌、例えばサルモネラ菌、病原大腸菌、赤痢菌、コレラ菌などが口の中へ1〜10万個程度入ってきても、口腔や胃、腸の防御機構で排除され、腸管感染にいたることはほとんどありません。
 まず、第一関門である口腔内ではリンパ球が産生した免疫グロブリンをはじめ、唾液中の殺菌力の強いリゾチーム、ラクトフェリンという抗菌物質が病原菌の繁殖を抑えます。
 これらのことから、食中毒予防で大事なことの一つは食物をよく噛むことです。よく噛むことで唾液も多量に分泌されます。
 次に、第二関門である胃が待ち構えています。食物をよく噛んでいる間に胃からは胃液(塩酸)が分泌されていますので、口から逃れてきた外来病原菌も死滅してしまいます。
 したがって、体液を薄めてしまう水やジュースなどで食物を流し込む食べ方をしてはいけません。じっくりと食物を噛んで、食中毒予防をしましょう。
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高血圧症の人の歯科治療では、どんな点に注意したらよいですか?
 高血圧症の人が最も注意しなければならないのは、歯科治療時の痛みと緊張による血圧上昇、あるいはその後の急激な血圧下降です。血圧上昇により脳血管障害を引き起こしたり、血圧下降によりショックを起こしたりします。一般に高血圧症の人は、治療中の血圧変動が起こりやすいといわれています。
 内服薬などで血圧を正常範囲に下げることで高血圧のコントロールができている人は、歯科治療を行って差し支えありません。しかし、コントロールができていない人では歯科治療時に危険な状態を招く可能性がありますので、治療を延期し、高血圧のコントロールを優先させる方が良いと思われます。
 歯科医師側においても、通常用いる局所麻酔薬には血圧上昇を促す血管収縮剤が添加されているため、血管収縮剤を含まない麻酔薬に変更したり、また治療時の痛み、刺激を少しでも和らげるよう、さまざまな工夫をしたりするなどの努力をしています。
 いずれにしても、患者さん自身が現在の症状を十分に把握しておき、治療前の問診で血圧や内服薬などを歯科医師に知らせておくことが大切です。そして、歯科医師との間で十分なコミュニケーションを図り、少しでもリラックスし、治療に対する不安を解消するようにしましょう。
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むし歯のとがったところに、いつも舌が触っていると癌になりますか?
 舌癌の発生には多くの因子がかかわっています。外からの刺激もその一つで、たばこや強い酒、むし歯、不良充填物(インレーなど)、不適合義歯などが挙げられます。
 放射線も癌を誘発することでよく知られています。しかし、放射線に被曝してもすぐには癌にはなりません。また、癌になる人もいれば、ならない人もいます。少々のことでは癌にならないのです。
 正常な細胞が癌細胞になるには長い時間と複雑な過程があり、最終的には癌遺伝子の発現や癌抑制遺伝子の消失など、複数の遺伝子の変化が不可欠なのです。
 したがって、むし歯が舌に触ることですぐに不安にかられることはありませんが、以下の事柄のある人は歯ばかりでなく、口の中全体にも注意を向けて、異常を感じたら専門医の診察を受けてください。
  1. 癌にかかったことのある人
  2. 免疫能の低下している人(免疫抑制剤を服用中の人)
  3. 家系に口腔癌や食道癌、胃癌になった人がいる人
  4. ヘビースモーカー、喫煙歴の長い人
 とがったむし歯は心地よいものではありません。舌の触ったところが潰瘍になれば痛みに悩まされます。また、むし歯からの感染が顔や全身に広がり、重症感染症といわれる状態になるかもしれません。
 癌になるかを悩む前に、まず原因歯の早期治療をお勧めします。
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鼻の病気で歯が痛くなると聞いたのですが…

 鼻の奥の骨の中には空洞があり、その空洞を上顎洞といいます。その空洞内の粘膜に炎症が起きたものを上顎洞炎といい、蓄膿症ともいいます。
その上顎洞と上顎の臼歯(奥歯)の歯根とは非常に近接しているため、鼻(上顎洞)の炎症が原因で歯に痛みが生じたり、歯の根の周囲の炎症が原因で上顎洞炎となることもあります。
ご質問のように鼻の病気(上顎洞炎)になると、上顎洞と上顎の臼歯の歯根が近いため、目の下から歯にかけての頬部に痛みを感じ、最初は歯が悪いのではないかと歯科に受診してくることもあります。その際、歯の周囲の粘膜を触診したり、歯の打診により歯の炎症状態を調べたりしますが、歯に異常がなく、鼻閉(鼻づまり)や鼻漏(鼻みず)などがあれば耳鼻科へ受診してもらうことになります。
また、質問とは逆に歯が原因で頬部や眼部に痛みを感じて耳鼻科や眼科へ行くこともあると思いますが、その際は歯の治療を優先させるべきでしょう。

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噛み合わせと全身の健康には、どんな関係がありますか
 むし歯や歯周病が全身の健康に影響を及ぼすことはかなり知られるようになりましたが、噛み合わせと全身との関係についてはこれまであまり知られていませんでした。
 しかし、最近の研究で噛み合わせに異常があると肩凝り、腰痛、頭痛、めまい、ストレス、不定愁訴(原因不明の体調不良を訴えること)、さらには姿勢の変化や歩行困難にいたるまで大きく影響することがわかってきました。
 「噛む」動作をするときは、上顎は頭蓋骨に固定されているので主に下顎だけが上下左右に動いて噛み切ったり、砕いたり、すりつぶしたりして食べものを飲み込みやすい状態にする運動(咀嚼)をしています。咀嚼には顎の骨や歯だけでなく、顎の周りの筋肉も関与しています。これらの筋肉は大脳皮質から脳幹、さらに三叉神経の支配を受けて動いています。
 つまり、私たちがほとんど無意識に行っている「噛む」という動作には、顎の周り、首の周りの多くの筋肉や神経がかかわっているのです。そのため、噛み合わせの状態が狂ったり、顎の関節に異常が起きたりすると筋肉が緊張して不自然な動きになり、顎、首、頭の痛みや肩凝りなどの症状が出ることがあります。
 また、噛む側に身体も傾くので、片側だけで強く噛む癖のある人は左右水平であるべき肩の線、腰の線がどちらかに傾きます。結局、全身に不自然な運動が伝わり、ひどい場合は歩行困難にまでなることがあります。
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歯が抜けて噛めなくなると、アルツハイマー病になりやすいって本当ですか?
 アルツハイマー病とは脳の神経細胞が変性し失われていく疾患で、主な症状は進行性の記憶障害ですが、やがて判断力や理解力、創造力といった高級な知能が侵され、ついには人格にも変化をきたします。
 65歳以上の高齢者に発病することが多いのですが、40代や50代の発病も決して珍しくありません。
 この病気はまだ原因不明で、遺伝子や環境因子、栄養因子が何らかの影響を及ぼしているものと考えられていますが、対処法としては根本的なものはなく、日常生活の中の危険因子をできるだけ取り除くほかに方法はありません。
 アルツハイマー病の患者さんは数々の調査から、同年代の健康な人に比べて歯が極端に悪く、その上多くの歯を喪くしており、歯がないのにほとんどの人が入れ歯を入れていない、すなわち、十分に噛むことができないという大きな特徴をもっていることが最近になってわかりました。歯をなくすことがアルツハイマー病の一つの危険因子となっているのです。
 今のところ、歯をなくすことがアルツハイマー病の発症にどのように関与しているかといった詳しいことはまだわかっていませんが、歯をなくすことが通常の老化に加え脳の病的老化を進行させ、アルツハイマー病を発症させる可能性がきわめて高いと考えられています。
 わたしたちが脳を守るためには、歯を大切にしてしっかりと咀嚼すること、すなわち、食物を十分によく噛むことが重要です。
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